オペレーショナル・エクセレンス
昨日は都内の家に戻る時間が惜しく、久しぶりにビジネスホテルに泊まった。
当日ネットから予約でき、ただ眠るだけには充分なスペース・設備もあって、サービス全体を通じて非常に快適だった。
最近は室外の猛暑と室内の冷房に体力を奪われているので、出来る限り睡眠を取りたいと思っており、当日思い立ち、結果的に都内に戻るより計3時間ほど多く眠れたことを考えると、とても良い方法だったと思う。
空港に近いためか、あるいは景気が上向いて来たためなのか、当日だとチェーンのビジネスホテルはどこもいっぱいで、僕が泊まったホテルもおそらく最後の1部屋だったようだ。
ところで、先日読んだChikirinのブログにこんな記事があった。
驚異のデフレ系チェーンオペレーション
この記事の記憶があったので、僕の泊まる別のビジネスホテルチェーンも同様かどうか観察してみたが、これほど徹底しているようには見えなかった。
スリッパも普通で、バスタブにステッカーはなかったし、スラックスのプレス機も部屋にあった。
チェーンによって違うのだろう。
しかし何でもないビジネスホテルの端々にオペレーショナル・エクセレンスを感じた。
今回は睡眠を優先してしまったが次回機会があればじっくりとそのあたりを見たい。
一般的に、比較的にアイデアが得意な人と、比較的にオペレーションが得意な人がいるが、前者だけのチームでは仕事は成り立たない。(僕の経験上、多くの人が自分はアイデアが得意だと思っているし、得意でなくても出したがるので、後者だけというチームはない。)
個人的には今までの仕事を振り返ると、「このアイデアに価値がある」というケースは稀である。無いといって良いレベルだ。
アイデアが陳腐で構わないと言っているのではなく、むしろ「どのアイデアも実行に移す前の段階では独創的に見える」ものだ。しかし実行に移す際にはそのアイデアの優位性などほんの微々たるもの過ぎず、あるいはその微々たる優位性を証明するためにも、延々と続くかに思われるオペレーションが必要となる。
そして多くの自称アイデアマンはこのオペレーションの途中で、アイデアの優位性を証明する前に投げ出してしまう。
早いひとはサービスとして形になる前に、そして大半はサービスは開始したもののまだ軌道に乗る前に、根負けしてオペレーションを続けることをやめてしまう。
(時々ランナーズ・ハイが好きな体力系オペレーションタイプもいるということを思い出したので、別の機会に書きたい。)
僕はいつもこういう状況を見て、アイデアは良いはずなのにもったいないなと思う。
そして、現在実現していることで、アイデアがダメだったものなど無いという現実にも気付く。