ユニークユーザー
どんな仕事も改善段階にはPDCAサイクルがあると思うが、ネットサービスやウェブサイトにもある程度決まったサイクルがあるようだ。
おおかた以下のような流れだ。
アクセス数などの数値やその変動を見て、アクセスしてくれた人の属性、アクセスしてくれた時の状況、アクセスしたあとの気持ちの変化、などに思いを巡らせ、説明的にストーリーを考える。(仮説)
次にそのストーリーに沿って、サービスやサイトがより良くなるような改善を加える。(実行)
いくらかの期間を経て、当初との変化を分析し、考えたストーリーや改善策が正しかったか、反対に間違っていたか、はたまた全く相関がなかったかなどを確かめる。(検証)
この行為を繰り返し、ストーリー・改善策・確認が正のスパイラルに乗るように、ヒト・モノ・カネを配置する。(仕組化:しくみか)
(仮説・実行・検証・仕組化)
今回注目したいのは、仮説フェーズでの思考だ。
例えば、ネットサービスのKPIにUU(ユニークユーザー、ユニークユーザ)というものがある。
サイトを訪れた人の頭数というような数値だ。
UUが日によって大きく変動するという状況がある際には、まずは季節・曜日・月末月初などのカレンダー情報などの静的な情報にあたる。次に新規なのかリピーターなのかといったやはり静的な情報に加え、この場合×この場合、あの場合×あの場合などとダイナミックなケースもチェックする、・・・と無数にチェックリストは続く。
ここで毎回同じリストだけを追っていたのでは、ブレイクスルーは起こらない。
数値の細かなノイズに惑わされず、評価対象を細かくセグメントしすぎず、事象を大枠で捉えた、それでいてピンポイントで的を射た仮置きのストーリーを描きたい。
なぜUUは日によってこうも違うのか。どういった背景でこの事象は起こっているのか。仮にこの事象がAAという理由によってもたらされているなら、BBという別の要素を足してみたらどうだろうか。
出来れば斬新な切り口で、仮説を提案したい。
○○かつ△△のユニークユーザーは、きっとこういうことの結果だから…、このユーザーは…、そもそもユーザーとは…、そもそもユニークユーザーとは…、この際のユニークさは…などと熟考・逡巡して、ついにはユニークな人とはいったいどんな人なのか、と画像検索してしまうのは必至だ。
「ユニークな人」をGoogleで検索する
こういった思考の流れは、仕組化してはいけない。