Vモデル

ブリスウェルではベトナムでシステム開発を行うオフショア開発事業をしている。
弊社では基本的に、大きな工数のかかる開発はすべてベトナムで行うのに対して、クオリティが重要となる設計と検証はほぼ国内で行っている。
そこにクライアントの担当の方もかなり深く関わって頂く。


開発手法については、プロジェクトの期間・規模、企業のシステム担当者の方が好む手法、SIerさんの得意とする手法などがあり、また年々変わってきているので、プロジェクトごとに異なるのが通常だ。
弊社でも時流に合わせてどんどん進化している。
詳細に公表することはできないが、ほんの概要だけでもここで説明しておきたい。
弊社の手法はいわゆるVモデルに近い。( Vモデル – Wikipedia )
クライアントの関わり方としては、Vモデルの開発フェーズのすぐ上の層くらいまで、つまりかなり下層の方まで、国内で膝を交えて頂くというスタイルだ。


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一般的に業務システム開発は、要件定義 -> 設計 -> 開発 -> 検証 -> 導入と進む。
(フェーズの分け方や呼び名は複数パターンがある。)


・要件定義フェーズ
クライアントの業務要件を拾う要件定義フェーズは、当然常にクライアントを交えて行われる。
事業の規模・方向性や、既存システムとの整合性チェックもおおまかに行う。


・設計フェーズ
設計フェーズは、世の中一般的には自社に持ち帰って行うのでクライアントから見ると全くのブラックボックス、という方法もある。
しかし、弊社では主にクライアントを交えた上で、モックと(画面のみで裏に機能のないデモ画面)を使用し、実際の使用感を確認しながら仕様を詰める。
昨今の例で例えると、スマートフォンアプリ開発に際してUI/UXをターゲットユーザーとなる層にインタビューして、フィードバックを得ながら進めるのに似ている。
(もちろん歴史的には業務システムが過去で、スマートフォンアプリが新しいが。)
リリースまでこの環境を解放するというケースもある。


・開発フェーズ
一番大きな工数のかかる開発フェーズは、技術的にもコスト的にも優位性のある国外で行う。
弊社では現在はラボ形式は行っていないが、今後需要を見ながら取り入れてみるかもしれない。
国内では次のリリースのための準備を行うことが多い。


・検証フェーズ
その後の検証業務はまた国内に戻ってくる。
検証にも複数階層あり、開発がコーディングレベルで正しく実装できているか、設計フェーズでの想定が正しく実装できているか、要件定義フェーズでの想定が正しく実装できているか、といった確認を行う。
この検証フェーズでもクライアントを交えて仕様確認、チューニングの機会が多く設けられる。
システムのパフォーマンスやユーザビリティについても、いろいろな角度からテストを行う。


・導入フェーズ
新しいシステムのリリース作業、現在のシステムとのリプレース作業はもちろん国内のオンサイトで行う。
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実際は上記のような一般的なVモデルにかなり手を加えた方法を取っている。ここ数年でC向けのスマートフォンアプリ、スマートフォンサービスの市場ができ、業務システムの開発手法も、影響を受け始めているので、まだまだ変えていくと思う。